サーバは様々なチームが作家の試合を行うことを可能にするシステムである. 試合はクライアント・サーバ方式で実行されるため,チーム開発手法に関する 制限は存在しない.クライアント-サーバ間のUDP/IP通信さえサポートしてい れば,チーム開発に用いるツールに何を用いても良い.これは,サーバと各ク ライアントとの間の通信が全てUDP/IPソケットによって行われるためである. 各クライアントは個別のプロセスであり,指定のポートを通してサーバと接続 する.プレイヤがサーバへ接続した後は,全てのメッセージがこのポートを通 して運ばれる.チームは最大12個のクライアント、すなわち11個のプレイヤ (フィールダ10体 + キーパ1体)とコーチを持つことができる.プレイヤは,実 行したい行動(ボールキック,ターン,ダッシュなど)に関するリクエストをサー バへと送信する.サーバはそれらのメッセージを受信し,リクエストを処理し, それに応じて環境を更新する.更に,サーバは全てのプレイヤにセンサ情報 (フィールド上の物体の位置に関する視覚データ,スタミナやスピードのよう なプレイヤのリソースに関するデータなど)を与える.サーバは離散時間間隔 (またはサイクル)で稼働する実時間システムである,という点を言及しておか なければならないだろう.各サイクルは指定の持続期間を持つ.与えられたサ イクル内で実行する必要のある行動は,正規の時間間隔のうちにサーバへ届い ていなければならない.それゆえ,プレイヤの実行効率が低ければ行動が失わ れる機会が増え,チーム全体としてのパフォーマンスにも重大な影響を与える. サーバに関する詳細な説明は 4章に書かれている.