仮想メールボックス

仮想メールボックスとは

仮想メールボックスとはシステムにアカウントのない(つまり/etc/passwdに登録されていない)仮想ユーザのメールボックスであるとここでは定義します。仮想メールボックスを用いることによりメール・アカウントの管理をシステムと切り離すことができます。

仮想メールボックスといっても、何れかのユーザが所有することになります。qmail-vidaではドメイン毎に仮想メールボックスを所有・管理するユーザを設けます。そして、その所有者のホームディレクトリに仮想メールボックスを作成します。

準備

先に述べたように、仮想メールボックスはドメインの所有者のホームディレクトリに作成されるため、所有者のアカウントを作成する際に仮想メールボックスを置きたいパーティションにホームディレクトリを作成してください。

追加

仮想メールボックスを追加する場合はドメインの所有者の権限で以下の3つの作業を行います。

  1. パスワードデータベースにエントリを追加(vida-passwd)
  2. users/assignに登録(vida-assign)
  3. メールボックスの作成(vida-maildirmake)

例えば、fooという仮想ユーザのメールボックスを所有者がpopであるドメインに追加する場合は次のようにします。

$ su pop
$ vida-passwd -a -u foo
$ vida-assign -a -u foo
$ vida-maildirmake foo Maildir

削除

仮想メールボックスを削除する場合はドメインの所有者の権限で以下の3つの作業を行います。

  1. パスワードデータベースからエントリを削除(vida-passwd)
  2. users/assignから削除(vida-assign)
  3. メールボックスの削除

例えば、fooという仮想ユーザのメールボックスを所有者がpopであるドメインから削除する場合は次のようにします。

$ su pop
$ vida-passwd -d -u foo
$ vida-assign -d -u foo
$ cd;rm -rf foo

dot-qmail

仮想メールボックスの場合でも実在ユーザのメールボックスと同様に dot-qmail を記述することができます。特に制限はありませんが、セキュリティ上の注意事項があります。