仮想メールボックスとはシステムにアカウントのない(つまり/etc/passwdに登録されていない)仮想ユーザのメールボックスであるとここでは定義します。仮想メールボックスを用いることによりメール・アカウントの管理をシステムと切り離すことができます。
仮想メールボックスといっても、何れかのユーザが所有することになります。qmail-vidaではドメイン毎に仮想メールボックスを所有・管理するユーザを設けます。そして、その所有者のホームディレクトリに仮想メールボックスを作成します。
先に述べたように、仮想メールボックスはドメインの所有者のホームディレクトリに作成されるため、所有者のアカウントを作成する際に仮想メールボックスを置きたいパーティションにホームディレクトリを作成してください。
仮想メールボックスを追加する場合はドメインの所有者の権限で以下の3つの作業を行います。
例えば、fooという仮想ユーザのメールボックスを所有者がpopであるドメインに追加する場合は次のようにします。
$ su pop $ vida-passwd -a -u foo $ vida-assign -a -u foo $ vida-maildirmake foo Maildir
仮想メールボックスを削除する場合はドメインの所有者の権限で以下の3つの作業を行います。
例えば、fooという仮想ユーザのメールボックスを所有者がpopであるドメインから削除する場合は次のようにします。
$ su pop $ vida-passwd -d -u foo $ vida-assign -d -u foo $ cd;rm -rf foo
仮想メールボックスの場合でも実在ユーザのメールボックスと同様に dot-qmail を記述することができます。特に制限はありませんが、セキュリティ上の注意事項があります。